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補中益気湯が有効であった男性更年期様症状の検討―プロラクチンとの関連

 54歳男性、最近、何をするにも気力がなく、体もだるく仕事にもまったく集中できません。寝起きもつらいです。妻はうつ病を心配しますが、自分では男性更年期かも、と思っています。更年期症状のうつ病との違いや、治療法を教えて下さい。

回答 木村クリニック泌尿器科 (宮城県仙台市) 院長 木村正一

 男性更年期障害(LOH症候群)の症状は男性ホルモンの減少と急激な変化が背景にあるので、性欲の減退や疲れやすいなどの症状が認められます。早朝の勃起が少なくなったということなどにも代表されます。このような時期に不本意な社会的な環境の変化が加わると不定愁訴が認められるようになります。ご質問の気力の低下や集中力の低下なども含まれますが、うつ病などの可能性も否定できません。

男性ホルモンは45歳頃から徐々に低下してきます。その低下の特徴は女性と比べると穏やかに下がってお年寄りでも一定の値を保つのですが、個人差が大きいので正常値を決めるのが難しいという側面もあります。

検査は男性ホルモンなどのホルモン値を調べることが主体になります。男性ホルモンが正常レベルであれば男性更年期の症状ではないので、うつ病など他の疾患を考えなければなりません。一方、抑うつ状態を引き起こす薬もありますので、現在服用している薬があれば医療機関を受診した時に調べてもらう必要があります。

男性更年期障害(LOH症候群)の不定愁訴を引き起こす要因として、男性ホルモンの低下している状況に仕事や家庭でのストレスが加わっていることが多いので、周囲の理解も大切です。また几帳面な性格やストレスをまともに受けてしまう方に多いので、生活環境を変えてみる努力も必要になります。

男性ホルモンが低下している方は2ヶ月から3ヶ月間のホルモン補充療法で不定愁訴は緩解しますので、それ以降の補充は必要ありません。男性ホルモンの補充はストレスとなっているいろんな社会的要因に適応できるようにすることが主な目的です。改善してから半年位経過して再度補充を必要とる方もおりますが、1回程度の補充で改善します。このような時期は1年から2年で乗り切れると思います。漢方薬を併用することもあります。

ホルモンなどの検査はどこの医療機関でもできます。そちらで検査してもらって治療するか、専門外であれば他の診療科を紹介してもらって下さい。

男性更年期障害(LOH症候群)の原因
男性更年期障害(LOH症候群)の診断項目
男性更年期障害(LOH症候群)の症状

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